2018.9.25

YouTubeに挑んだInstagramの新サービス

(現地時間)2018年6月20日水曜日、サンフランシスコにおいてFacebook傘下であるInstagramが、若い層を魅了するための新しいサービスについて発表しました。これはスマートフォンで動画を見る若いユーザー層をターゲットとしたサービスであり、「IGTV」と呼ばれるアプリを使って、ほとんどのユーザーがInstagram上で1分~10分までの動画を投稿できるものです。フォロワーを多く持つユーザーは最大1時間の動画を投稿できるようになる予定です。

この動画を投稿するサービスは、Instagram上か「IGTV」というアプリで可能になります。ゆくゆくはこの動画サービスを使い、Facebook上で広告を流すことができるようになることでしょう。

このサービスは若いユーザー層にとって「動画の視聴やシェアができる」という点で、確固たる地位を持続しているYouTubeの戦略に風穴を開けようとする新しい試みになるでしょう。しかし、以前にもFacebookとInstagramは若者に人気のアプリ「Snapchat」に似ているサービスを提供したように、今回もInstagramがYouTubeの動画サービスに似たサービスを提供したともいえるでしょう。

創立8年目を迎えるInstagramは、本来のサービスである写真の共有というフィールドから動き出し、思い切って長時間の動画サービスに乗り出しました。このサービスにたどり着いた理由は、親会社のFacebookが利用者の個人情報漏洩が発覚した同じ時期に10代の若いユーザーの増加に伸び悩んでいたことでした。

InstagramのCEOであるケビン・シストロムは、アメリカの大手通信社であるAP通信社に対し「IGTVは、無名の人々がネットを通して若者の間で話題となるためのハブとなっていくことを期待しています」とコメントしました。これはすでにYouTubeが取っている手法と同じです。

Googleが17.6億ドルで12年ほど前にYouTubeを買収して以来、YouTubeはこの方法で世界最大の人気動画サイトに成長していきました。そして現在YouTubeは、18億人のユーザーを抱えています。

Instagramも同様に6年前にFacebookに10億ドルで買収され、9ヶ月前には8億人だったユーザー数は現在では10億人となり、順調にユーザーを増やしています。

ある研究機関の調査によると、アメリカの13〜17歳の85%がYouTubeを利用しており、次にランクしたのはInstagramで72%の利用者がいるとのこと。また、Facebookを利用しているその年代のユーザーは2014~2015年には71%も占めていましたが、現在は51%まで減っている、という興味深い結果が出ました。

「こういった減少傾向を考慮し、Facebookは石橋を叩いて渡るビジネス体制をとっているのです。そこでInstagramを使って、YouTubeですでに提供されている長時間動画サービスを開始させたのです。」とネットサービスの分析者ポール・バーナは述べています。

更にFacebookはInstagramに30秒から1分の動画広告がより高い広告効果を期待できる、とビジネスの可能性も持ち出しました。現時点ではInstagramは動画広告の掲載を承諾していませんが、ゆくゆくは承諾することになるだろう、とシストロムは述べています。広告掲載を開始すると共に、InstagramはYouTubeが取っている方法と同じ様に広告主と収益をシェアしていくことになるでしょう。

「広告収益を得ることはビジネスを長く続けられる唯一の方法であるため、この方法でビジネスを持続していけるか確認したい」とシストロムは言います。広告収益はFacebookの収益を潤すことでしょう。ネットサービスの調査によると、アメリカでのオンライン動画に費やされる総額は、今年(2018年)の180億ドルから2021年には270億まで上ると予想されています。

レレ・ポンズはInstagramでも2500万人のフォロワーを持つ人気のユーチューバーですが、彼女はIGTVで料理番組を立ち上げる予定でおり、フォロワーが増えることで最終的には収益を期待しています。彼女は「コカコーラとペプシが良い例だと思うわ。両方試して見ないとどっちが良いかなんてわからないでしょ。」と述べています。

IGTVのコンテンツは動画視聴のデバイス・スマートフォン等に対して全画面で視聴できるよう、全て縦画面で設計されています。対照的にYouTube動画は、デバイスの画面を切り替えられなければ横サイズいっぱいになった状態で視聴することとなります。

Instagramは過去においても、先に縦型動画のサービスを始めたライバルのSnapchatを真似したことがあります。しかし、シストロムの見解は異なり「近い将来、縦型動画の時代がやってきます。それを実現させるためにも、我々はIGTVを作り出しました」と述べています。