2019.5.13

ベンチャービジネスの成長を苦しめる収益化5つの落とし穴とは?

2019年、ベンチャーによる資金調達がますます活発になり、多くの新興企業が頭角を現し始めています。しかしながら、ベンチャー企業の生存率は、創業から5年で15%、10年で6.3%と言われており、ほとんどの企業は陽の目をみることなく消え去っていきます。ベンチャー企業が事業の収益化に成功し、長く生き残っていくための‘必勝法’は存在するのでしょうか?

あの野村克也氏の名言には「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉があります。これはビジネスにも当てはまり、残念ながら成功のための絶対法則はありません。しかしながら、失敗にはそうなるべくしてなった必然的要因があります。

さて、あらゆるベンチャー企業は、行動・戦略・組織の3つの軸から自己評価することで、5通りの企業モデルに分類することができます。そして各々の企業が収益化を進めるにあたり、不覚にも陥りやすい‘落とし穴’を知ることができるのです。

本コラムではそれらについて詳しく述べていきます。また、コラムの最後には、自社がどの企業モデルに該当するか実際にオンラインで診断できる「グロースサーベイ」を無料で受けることができます。ベンチャーの典型的な収益化失敗パターンを知り、グロースサーベイ診断ツールにより、自社の現状を客観的に把握することで、今後の着実な事業成長にお役立て頂けます。

ベンチャーの収益化失敗5つの落とし穴とは?

以下の5つの収益化失敗の‘落とし穴’は、経産省がまとめる「ベンチャー企業の経営危機データベース」をもとに、弊社リブ・コンサルティングが行う多数のベンチャー支援事例と照らし合わせることで、ベンチャー企業に潜む経営リスクを類型化したものです。

一つ目は、求める人財像が不明確であるがゆえ、収益化のステップに適した人財が現れず伸び悩むという落とし穴です。例えば経営者が技術者の場合、営業戦略に関する意識が希薄なまま進み、営業組織の構築に出遅れるケース等がこれに該当します。

そして二つ目は、市場予測や予算設計など、定量的な分析がずさんな結果、無謀な事業展開を進めてしまうという落とし穴です。市場分析が不十分なため、ユーザーニーズの変化に気づけず対応が遅れてしまうこともあります。

三つ目の「顧客獲得の非再現性」という落とし穴には、商品力が強い企業や社長の属人的な営業力により成長してきた会社が陥りがちです。スケールさせる際に組織としての営業力がないため、収益化に失敗してしまいます。また特定の業界やクライアントに売上の大半を依存しているベンチャーもこれに分類されます。

四つ目の落とし穴は、外注先の選定や管理体制、顧客との契約などがその場しのぎで対処療法的に行われてきた結果、いずれトラブルに巻き込まれるというケースです。

最後の「モノが言えない組織風土」とは、株主が経営者だけの会社や、いわゆるワンマン経営の企業には起こりがちです。社長の独断で無茶な事業拡大に踏み切ることや、理念やビジョンが組織に浸透していない結果、社員の離脱や謀反が相次ぐ場合があります。

これら5つの落とし穴のうち、1つだけにはまり収益化失敗に陥る企業もあれば、いくつかが複雑に絡み合うことで失敗する企業もあります。把握しておくべきことは、自社がどの落とし穴にはまりやすい企業体質であるかということです。

あなたの会社はどの落とし穴にはまりやすいか?

どの落とし穴にはまりやすいかは、実は自社の強みの裏返しで理解することが出来ます。特にベンチャー企業では、すべてのリソースやケイパビリティが整っているわけではありません。したがって、強みに頼り、強引に事業を成長させようとする結果、不足している部分に気づかず、落とし穴にはまってしまうのです。

上の図で一つずつ見ていきます。求める人財像が明確に打ち出されないまま組織化が遅れる企業は、強みとして少数精鋭であることがほとんどです。

事業計画をアバウトなまま進めて来た企業というのは、裏を返せば、意思決定の場において‘目利き’が良く、適した経営判断を行って来た強みを持っています。

将来、顧客獲得の再現性に苦しむ企業は、現在の商品力が非常に高く、商品開発力や企画力に長けた企業であることが考えられます。

そして、‘スーパーフリー’とは、組織として契約ごとや取引規定に関するルール意識が薄く、良く言えば社員個人に与えられる裁量権が大きい会社です。

このような自由な風土の会社は往々にしてトラブル対応が対処療法的となり経営危機を呼ぶ大きな問題に発展しかねません。最後に、カリスマ経営者がひとりで指揮をとる組織では、意思決定が早くスピーディな成長が展開される一方で、知らず知らずのうちに’モノが言えない組織風土’に蝕まれていきます。

強み依存型の経営からいかにグロースさせるか

ベンチャー企業が収益化に転じる時、強みに依存したこれまでの成功体験が仇となり、事業にほころびが出始めます。ビジネスの収益化に必勝法がないとすれば、いかにこれらの落とし穴にはまらないようにするかが重要なポイントとなります。順調にビジネスが成長している時こそ、自社の強みに自覚的になり、強みを活かした過去の成功体験だけに驕ることなく、その裏返しである‘落とし穴’に注意深く対策を取っていくことが賢明であると言えます。

 

リブ・コンサルティングでは、ベンチャー企業が陥りやすい事業収益化の5つの落とし穴について、「グロースサーベイ」という診断ツールを開発致しました。自社がどの企業モデルにあてはまるか、わずか16問のチェック項目で割り出すことができます。さらにグロースサーベイでは、診断後に具体的なベンチャービジネスの失敗事例を学ぶことができ、自社の今後の成長戦略に役立てることができます。

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